Motownの兄弟グループDeBargeによる85年作。タイトル曲、聴いているだけで楽しい気持ちにさせてくれるリズミカルなパーティー・チューンのRhythm Of The Nightもよいが、このアルバムの個人的ハイライトは、David FosterとJay Graydonによる美しいバラードWho's Holding Donna Now。空間に広がりを生むようなシンセサイザーのきらきらとしたエフェクトや柔らかい音色に、エル・デバージの甘く澄んだボーカルがよく似合う。甘酸っぱくやるせない歌詞も曲とボーカルにぴったりの名曲。
Saturday, October 26, 2024
DeBarge - Rhythm Of The Night (1985)
Tuesday, October 22, 2024
Chicago - Chicago 17 (1984)
高校時代、洋楽好きな友人から「David Fosterというプロデューサーがすごい」と薦められて聴き漁った中の1枚。当時のメインボーカルであったPeter Ceteraは"100万ドルの声"と評される歌声の持ち主で、初めて聴いた時には透明感のある伸びやかな高音に衝撃を受けた。そこに、すでにEarth, Wind & Fireで成功していたDavid Fosterの作曲&アレンジが加わるわけだから、悪いはずがない。このアルバムはどの曲も好きだが、中でも"フォスター・サウンド"の代名詞として大人気となったYou're The Inspirationは、曲、歌詞ともに永遠の名曲。また、Hard Habit To Breakでは、Peter CeteraとBill Champlinの掛け合いが鳥肌もの。どちらも全米3位のヒットを記録している。
Sunday, October 20, 2024
Stevie Wonder - Original Musiquarium I (1982)
Disc 2
1. Higher Ground
2. Sir Duke
3. Master Blaster (Jammin')
4. Boogie On Reggae Woman
5. That Girl
6. I Wish
7. Isn't She Lovely
8. Do I Do
Stevie Wonderの黄金時代ともいえる1970年代から80年代初期の楽曲を凝縮したベストアルバム。曲数やキャリアの網羅性は他のベスト盤に譲るが、このOriginal Musiquariumは、楽曲の繋がりと全体のまとまりが抜群によい。特に1枚目のSend One Your LoveからRibbon In The Skyまでの流れは秀逸で、Stevieのロマンチックで繊細な感性が光る。Ribbon In The Skyは、ピアノの美しいアレンジとともに、愛の象徴としての「リボン」を歌った、深く情緒的なラブソング。アルバムラストを飾るファンキー・グルーヴDo I Doとあわせて、このアルバムで大好きな2曲。アルバムタイトルの通り、水族館の中で色とりどりの魚たちを眺めるように、音楽の豊かな風景をじっくりと楽しむことができる作品。
Wednesday, October 16, 2024
Lionel Richie - Same (1982)
2. Wandering Stranger
3. Tell Me
4. My Love
5. Round And Round
6. Truly
7. You Are
8. You Mean More To Me
9. Just Put Some Love In Your Heart
今年1月に、Netflix限定で、We Are The Worldのレコーディング舞台裏を描いたThe Greatest Night in Pop(邦題:ポップスが最高に輝いた夜)が配信された。その中で、作曲者であり常に中心にいたLionel Richieの存在感は大きい。黒人歌手でありながら、カントリー・ミュージックにも音楽性のルーツをもち、明るい和音進行と、柔らかく流れるようなピアノのアルペジオを効果的に用いたロマンチックで穏やかな雰囲気が彼の持ち味。このアルバムからは、デビューシングルにして全米1位&グラミー賞を獲得したTrulyがまさにそれ("head over heels"という表現はこの曲で知った!)。また、5曲目のRound And Roundも、リズミカルで伸び伸びとしたピアノが耳に残るミッドテンポのバラードで、リラックスした雰囲気が心地よい。
Thursday, October 10, 2024
Lou Pardini - Look The Other Way (1998)
Listen (Place In My Heart)
(Full Album)
前回のBobby Caldwellから"椅子ジャケ"つながりで頭に浮かんだアルバム。Lou Pardiniは、80年代にフュージョングループKoinoniaに在籍した後、90年代にはBill Champlinの後任としてロックバンドのChicagoにも在籍していたそう。その縁あって、本アルバムではBill Champlinと、TOTOのJoseph WilliamsがBacking Vocalsで参加している。CDはレアでなかなか見かけなくなってしまったが、Lou自身が作るハートウォーミングな美しいメロディー満載の和み系AORアルバム。イントロから完璧なTime Out For Love、メロディアスなピアノが印象的なPlace In My Heart、そしてどことなくStephen Bishopの名曲"It Might Be You"を思わせるTake It Awayが個人的なお気に入り。
Sunday, October 6, 2024
Bobby Caldwell - Same (1978)
2. My Flame
3. Love Won't Wait
4. Can't Say Goodbye
5. Come To Me
6. What You Won't Do For Love
7. Kalimba Song
8. Take Me Back To Then
9. Down For The Third Time
"ミスターAOR"ことBobby Caldwellのデビュー作。「イブニング・スキャンダル」という邦題の通り、黄昏時にぴったりの情感溢れるAORの定番。70年代のフィリーソウルに影響を受けたストリングスを多用した曲や、明らかにStevie Wonderに影響を受けたヴォーカルにも彼のルーツが感じられる。6曲目のWhat You Won't Do For Love(邦題「風のシルエット」)は、イントロを聞くだけで気分が高揚する色褪せない名曲。
Saturday, October 5, 2024
Seawind - Same (1980)
2. The Two Of Us
3. Love Him, Love Her
4. Everything Needs Love
5. Shout
6. Still In Love
7. Pra Vosé
8. I Need Your Love
9. Long, Long Time
ハワイ出身のSeawindによる、ジャケットの印象通りの爽やかなフュージョン/AORアルバム。ライトファンク~メロウな曲が多めでいいな、と思っていたら、プロデュースがGeorge Dukeということで納得。2曲目のThe Two Of Usは、G. Dukeらしい爽やかさの感じられるミディアムナンバー。8曲目のI Need Your Loveも個人的な一押し。タイトで歯切れのよいリズムセクションとホーンに加え、リードのPauline Wilsonによる艶のある伸びやかなボーカルを聴いていると、心が晴れやかになる。
Tuesday, October 1, 2024
Earth, Wind & Fire - I Am (1979)
Listen (After The Love Has Gone)
(Full Album)
2. Can't Let Go
3. After the Love Has Gone
4. Let Your Feelings Show
5. Boogie Wonderland
6. Star
7. Wait
8. Rock That!
9. You and I
最も成功したファンクバンドの1つ、Earth, Wind & Fireの79年作。白人プロデューサーやアレンジャーを招き入れ、70年代のファンク路線から転換したAOR寄りの作品。R&B・POP2位を獲得しグラミー賞に輝いたバラードのAfter The Love Has Goneは、作者として名を連ねるDavid Fosterの、優雅なメロディーラインとそこに華を添えるようなアレンジが特徴的で、Earth, Wind & Fireの厚みのある演奏やボーカルと見事にマッチしている。