80年代後半から90年代のファンク、R&B、ニュー・ジャック・スウィングの影響を色濃く受けた、華やかでノスタルジックなサウンドが特徴のアルバム。5曲目の甘く官能的なバラードVersace On The Floorは、こちらの記事で紹介したような80年代後期のハッシュ・サウンドを彷彿とさせる。歌詞も"Rock Me Tonight"そのままの世界観。key.には80年代の売れっ子鍵盤奏者Greg Phillinganesを起用するこだわりよう。こういうサウンドを掘り起こして現代にも通用すると示したことこそ、Brunoの功績だと思っている。
Monday, February 24, 2025
Bruno Mars - 24K Magic (2016)
Saturday, February 22, 2025
Freddie Jackson - Rock Me Tonight (1985)
Bruno Marsの"24K Magic"に収められているVersace On The Floorというバラードのモチーフになったとも言われるのが、このFreddie Jacksonのデビュー作に収録されている80年代後期のスロージャムの傑作Rock Me Tonight (For Old Times Sake)という曲。制作はニューヨークを拠点としたハッシュ・プロダクションで、こちらのMVの通り、都会の夜の雰囲気漂うゴージャスなサウンド。この曲の大ヒットによってFreddie Jacksonは一躍スターとなった。このほか、アルバムの大半を手掛けたBarry EastmondによるLove Is Just A Touch Awayや、ジェントルな雰囲気のバラードYou're My Ladyも良い。80年代ブラック・コンテンポラリーの黄金期を象徴する一枚。
Tuesday, February 18, 2025
Giorge Pettus - Same (1987)
Giorge Pettusの87年の1stアルバム。ハッシュ・サウンドの影響を強く受けた都会的なブラック・コンテンポラリーの隠れた名盤。洗練されたプロダクションと甘美なメロディが際立つ、80年代後半のクワイエット・ストーム系の良質なスロー、ミディアムを多数収録している。1曲目のMy Night For Loveはこの時代でベストと言ってもよいバラードで、個人的にも大好きで5本の指に入る名曲。耳に残る煌びやかなイントロに始まり、ドラマティックに展開する円熟したサウンドを聴かせてくれる。2曲目のCan You Waitや6曲目のYou're Perfectの奥深いヴォーカルも素晴らしい。
Sunday, February 16, 2025
James Robinson - Guilty (1987)
Changeのボーカルとして活躍した実力派ソウルシンガーJames Robinsonの87年作。パワフルなシャウトも交えながら、繊細なヴォーカルコントロールで、バラードも甘く情熱的に歌い上げる。Change時代に引き続き、Barry Eastmondが多くの曲で鍵盤を担当するほか、ハッシュ録音に多く関わったギタリストのFareed(Najeeの兄弟)がプロデュースを担い、アルバム全体で煌びやかなNYサウンドが聴ける。1曲目のスロー、Can We Do It Againは圧巻の出来で、そこから5曲目のSeems So Long(Stevie Wonderカバー!)までのバラード曲の流れが素晴らしい。アーバンなミディアムナンバーA Kind Of Loveもイントロから完璧。
Wednesday, February 12, 2025
Change - Sharing Your Love (1982)
イタリア出身のファンク/ディスコユニットChangeによる80年代NYサウンドの定番。アメリカのファンクバンドに比べると、美メロが前面に押し出されていて、タイトなグルーヴに乗せたお洒落なサウンドが満載。リバーブの効いたさりげないギターのカッティングや電子音など、音の空間的な広がりがリズムに柔らかいニュアンスを加えている。リードヴォーカルを担うJames Robinsonの声も相性抜群。1曲目のThe Very Best In Youは彼らならではのサウンドが存分に感じられる本作のベストナンバーだが、個人的には4曲目のPromise Your Loveの静かな中での煌びやかさもお気に入り。
Saturday, February 8, 2025
The Whispers - Same (1979)
ディスコブームの終焉とともに80'sダンスフロア向けのサウンドへの転換を図ったThe Whispersの79年作。このグループの魅力は、双子のスコット兄弟による息ぴったりの安定感をもったツインリード。小柄でチャーミングなスコット兄弟がステージの両サイドに立ち、中央で華麗にステップを踊る高身長のメンバーがステージ映えするフォーメーション。癖のない明るいヴォーカルが、SOLARレーベルの有力サウンド・クリエイターLeon Sylvers IIIのポップセンスと調和したのが、5曲目のAnd The Beat Goes Onという一曲。Welcome Into My Dreamのようなバラード曲で見せる甘いボーカルも彼らの持ち味。